プログラマは人間のことって注釈が必要な時代

「ロケットガールの誕生〜コンピューターになった女性たち」って本を読んでいて、ふと思い立ったので久しぶりに書いてみる。なんと4年振り!NASAマーキュリー計画の裏方で活躍した黒人女性らを描いた「ドリーム(Hidden Figures)」って映画のヒットも記憶に…

AIST Super Green CloudにおけるCloudStack運用話

本エントリはCloudStack Advent Calendar 2014の22日目のエントリとして書きました。 はじめに 今年の7月からApache CloudStackを用いてプライベートクラウドを運用しています。オープンソース版のCloudStackを155台(プロセッサ数3100)の計算機で運用する…

Programming -- Principles and Practice Using C++

C++のお勉強に、Stroustrupの「Programming -- Principles and Practice Using C++」略してPPPを読み始めた。言語の学習は原典というか、作者の本をまず読むことにしているんだけど、「The C++ Programming Language」の方ではなく、こっちを選んだ。ちなみ…

OSv雑感

次のスライドは@syuu1228さんの「OSvの概要と実装」。 OSvの概要と実装 from Takuya Asada ライブラリOSが流行っている感じもするので、そのうちまとめておきたい。USENIX ATCのOSvの発表を聞いて、タネンバウム教授がexokernelと何が違うみたいな質問をして…

gitから任意のバージョンのLinuxカーネルのソースコードをチェックアウトするメモ

何はともあれgit clone。 $ git clone git://git.kernel.org/pub/scm/linux/kernel/git/stable/linux-stable.gitLinuxカーネルでは、3.x.y系列ごとにブランチがあり、リリースバージョンにタグを付けることになっている。なので、ソースコードをチェックアウ…

SimGrid

分散システムのシミュレータに仏INRIAが開発しているSimGridってのがある。メルボルン大のCloudSim(その前にGridSimってのもあった)とは別物。SimGridは大抵のUNIXシステムに対応しているので、OSXでも動くのだが、homebew用のformulaもあったので、サック…

CentOS 7でOSvを動かすまで

OSvを動かしてみるぞ〜。 git clone https://github.com/cloudius-systems/osv.gitして、README.mdを眺める。scripts/setup.pyで必要なパッケージをインストールするみたいだけど、CentOS用の記述がないので、Fedoraをベースにコードを追加。versionがexact …

AWSおさらい

「Amazon Web Services 基礎からのネットワーク&サーバー構築」という本が出ていたので、AWSのおさらいも兼ねて読んでみる。AWSの上で、インフラ技術を学ぶという趣旨。クラウドが当たり前になって、クラウドじゃないレガシーなシステムが目の前から消えて…

「Virtualを仮想と誤訳した責任は我々にあります」

書籍「ソフトを他人に作らせる日本、自分で作る米国」を読んでいたところ、元日本IBMの方によるタイトルの発言が飛び出した。この業界に長くいると、仮想記憶に仮想計算機と「仮想」という訳語にはまったく違和感を感じなくなってしまったが。。。曰く、IBM…

brewでGo言語をインストール

A Tour of Goを進んでいくと、HTTPサーバの例が。お、Playgroundで通信ができるのか?と思ったら、案の定、ローカルで実行せよとのこと。というわけで、brewでインストール。 $ brew update $ brew install go ==> Downloading https://downloads.sf.net/pro…

A Tour of Go

Vagrantの作者であるMitchell Hashimotoが、SerfやPacker、TerraformというツールをGo言語で実装していると知り、Go言語を復習しようかなと言う気分に。もう5年も経つのかぁ。そこで見つけたのが、A Tour of Go。日本語化もされている。Goのプログラムがサー…

CentOS 7設定メモ

サーバにCentOS 7をインストールしたので、メモを残しておく。 ネットワーク あぁ、インタフェース名がenp6s0とかenp7s0になっているね。それぞれのPCI IDは06:00.0と07:00.0。管理ツールはNetwork Administration Toolがなくなり、Network Managerに一本化…

Vagrant Google Compute Engineプロバイダ

Vagrant本によるとAWSプロバイダがあるそうで、GCE版もあるかとググったところ、案の定、Vagrant GCE Providerが見つかった。プロバイダとはハイパーバイザやクラウドのように、仮想環境を実行するプラットフォームのことで、VirtualBox以外にVMWareやHyper-…

Google Compute Engine事始め

佐藤さんの講演を聴いて、プロモーションコードをゲットしたことだし*1、GCEを少し試してみることにした。中身を見ずに「Google Compute Engine入門」という書籍も買ってみたのだけど、すでに内容が古くなっている気が。。。本書ではgutilというCLIツールを…

systemdとcgroup

systemdではcgroupを活用しているようだ。サービスごとにcgroupでアイソレーションされているので、関係するプロセスを一網打尽で殺せるし、サービスごとの資源利用量を観測できる。確かにpidをファイルに記録しておいて、殺すってのはダサいよね。流れとし…

systemdについて

前回の続きで、systemdを少し調べてみる。systemdはsysvinitに代わってRedhatやDebianで採用されているが、「Linus様がSystemdにぶちきれる」とかboycott systemdとか、物議を醸しているようだ。CentOS 6.5だと、PID 1は当然initだけど、CentOS 7はsystemdに…

Vagrant事始め

Vagrantのインストール 夏休みにCentOS 7の勉強をしてみようと、ついでにVagrant + VirtualBoxで環境を構築してみた。以下、試行錯誤のメモ。 VagrantとVirtualBoxはHomebrew caskでインストールした。 $ brew cask install virtualbox $ brew cask install …

園芸家とプログラマ

Paul Grahamの「画家とハッカー」というエッセイがあったけど、園芸家とプログラマも意外と似たところがあるかもね。という話をサイボウズ式に書かせて頂いた(「「園芸家12カ月」──techな人にお勧めする「意外」な一冊(7)」)。興味があれば読んでみて下…

Plan9portがRetina対応に

「lsを読まずにプログラマを名乗るな!」という書籍が話題になっていて、lsで1冊の本になるなんてGNU/Linuxだせぇと脊髄反射的に思ったので、Plan 9のls.cを読んで心を落ち着ける。そんなこんなでPlan9portを触っていたら、Retinaディスプレイ対応の文字が。…

Spotlight検索が意外と便利

最近、ぱらぱらとカンフーマックを読みながら、Macの使い方を見直している。特に影響を受けたのがアプリケーションランチャーとしてのSpotlightの使い方と、Dockの簡素化という部分。これまでは、アプリケーションランチャーとしてDockを使ってきたけど、Spo…

Cloudmonkey on DevCloud2

前回作ったDevCloud環境で、Cloudmonkeyを動かしてみる。CloudmonkeyはWeb portalから操作するかわりに、REST API経由で操作するCLIツールで、Pythonで実装されている。バージョン4.0.2にはまだ入ってないようだけど、4.2.0-SNAPSHOPではすでにマージされて…

DevCloud2による最新CloudStack環境の構築

CloudStackにはDevCloudというお試し開発環境がある。その実体は仮想アプライアンスになっていて、VirtualBoxやKVM上で最低限のCloudStack環境を動かせるようになっている。OS XでもVirtualBoxが動くのだけど、新たにVirtualBoxをインストールするのはいやな…

VMWare Fusionでawesomeを使うときのTIPS

小ネタをひとつ。VMWare FusionのVMにUbuntu + awesomeを入れて使っている。awesomeでウィンドウサイズを調整するのに、Mod4 + h/lを使う。Mod4はMacのCommandキーに割り当てられているので、Mod4 + hを実行するとウィンドウが隠れてしまう(フルスクリーン…

UbuntuでInfinibandクラスタを作る

今までRedHat系Linux + OFEDパッケージでInfinibandを使うことが多かったが、Ubuntu 12.04 + 基本パッケージでどこまでできるかやってみた。InfiniBand HCAはMellanoxのConnectX-3。カーネルは3.5.0-23-genericで、ドライバ類はカーネル標準の物を利用する*1…

計算「ノード」という呼び方について

計算機のことをノードとかホストと呼ぶことがある。ホストは計算をホスティングするという意味で問題ないけど、今回はノードという呼び方について考えてみる。特に計算機がネットワークに接続されたクラスタやデータセンタではノードと呼ぶことが多い。計算…

OpenFlow実践入門

そろそろ「OpenFlow実践入門」についてステマしないといけないのではと思ったので書いてみる。OpenFlowに関して日本語で書かれた書籍はまだ2冊しか出ていないと思うけど、OpenFlowに興味あるならまずはこれを買っておけと。OpenFlow本と言いつつ、実質はTrem…

Trema Day #1でOpenFlow 1.3について思ったこと

Trema Day #1に参加した。まったりとした雰囲気の中、Tremaに限らずSDN関連のいろんな発表聴けて休日を潰しても十分元を取れた。その中でOpenFlow 1.3の話がいくつか出てきたので、まとめておきたいと思う。当日の様子はust録画されているとのことなので、ま…

awesome+urxvtでmozcを使う

「Windows 8でHyper-VならぬVirtualBox環境を構築」の続き。Linux (ubuntu 12.04)環境で日本語ファイル名を処理したくなったので、mozcを入れてみた。けど、まだ完全には動いてない。ちなみにmozcを使うのは今回初めて。Linuxのデスクトップ環境から離れて長…

2012年振り返り

何だかんだしている間に年が明けてしまったけど、Plan 9日記の振り返りをしておこう。2012年に書いたエントリ数は19。年々数が減っているけど、ついにPlan 9ネタがなくなってしまったw ほとんど読書メモかイベントログだね。その中で一番ブクマが多かったの…

システムソフトウェア研究の将来

本年最後のエントリはちょっと無理してシステムソフトウェア研究の将来に思いを馳せてみたい。(おぉ、まだ酒は入っていないw)去る12月6〜7日にコンピュータシステムシンポジウム(ComSys)2012が開催された。加藤和彦(筑波大)教授による基調講演「仮想…