2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

sleep/wakeup関数のその後

先日、UNIX V6におけるsleep/wakeup関数のことを書いた。Plan 9もsleep/wakeup関数を持っていると書いたが、いまどきのOSではどのような実装になっているのか、フォローアップしていきたいと思う。 Linuxにはsleep_on/wake_upって関数がある。実際にはinterr…

シグナルの誕生

今日はシグナルの歴史を調べてみたいと思う。シグナルというのはUNIXにおけるプロセス間通信の一手段であるが、CPUにおける例外のように、プロセスにとって非同期に発生するものなので、その実装はいろいろ面倒くさい。したがっていろいろ問題もあり、長年の…

spl: set priority level

昨日はsleep/wakeupの話を書いたが、これだけあればカーネル内の同期・排他制御が完璧かというとそうではない。sleepするにはコンテキストが必要なので、割込みハンドラ内でsleepできない。そこで、割込み処理が動くとまずい箇所は割込みを禁止する必要があ…

sleepとwakeup関数

古典的なUNIXでは、カーネル内で走行中のプロセスがバッファやIOなどの共有資源にアクセスするときの同期機構としてsleepとwakeup関数を提供している。ちょっと注意が必要なのは、これらの関数はsleep(1)と直接動作に関係ないこと。実はV6にはsleep(1)を実装…

mkdirシステムコールの変遷

先週の@magoroku15さんのustで、システムコール番号の歴史が参照され、V7にはmkdirシステムコールがなくて、mknodとlinkを使っていたんだよねという話題が出てきた。それに触発され、mkdirについて調べてみたところ、試行錯誤の痕がいろいろ見られ面白かった…