ブラウザがOSになる日

以前から「ブラウザがOSになる」みたいなことが言われてきたけど、最近のHTML5の動き、例えばローカルストレージAPICanvas、O3Dなどのグラフィック機能の導入などを見ると、ますますそれが現実的になってきたのかなと思い始めてきた。アプリがクラウド上で実行されるというのはわかりやすい例だけど、Palm PreのwebOSの実態はLinux + WebKitで、アプリケーションはJavaScriptで書かれているそうで、さらに一歩進んだ気がする。

関連して、もう一つブラウザ関連で非常に重要だと思うのが、サンドボクシング機能。つまり、ブラウザ上でネイティブアプリを安全に実行する機能である。Active Xを彷彿させて、いいイメージを持てないかもしれないけど、GoogleはNative Client(NaCl)と呼ばれるオープンソースプロジェクトを進めているし、MicrosoftXaxという研究プロジェクトを進めている。ある意味ブラウザがOSを通り越して、VMMになるようなイメージだよな。見過ごしてきたけど、この分野のサーベイも必要だな。

ぱっと論文を見た感じでは、NaCIはvx32に近いアプローチを取っているようだ。NaCIベースに9vxみたいなことができないだろうか。

NaClに関するblog記事

(追記:2009-06-30)NaCl論文の著者の一人に日本人がいる。岡坂史紀さんだ。氏はGoogle以前は任天堂es、学生時代はAct8というOSを研究開発していた。このAct8はたしかマイクロカーネルでOSパーソナリティとしてPlan9を採用していたはずだ。