GNU/Hurd,L4.Sec,Coyotos

Xen上でPlan9を動かすと,ホストOSのドライバが流用できるからいいよね,とかいう話から,GNU/Hurdの話へ.

GNU/Hurdは,歴史ある(?)マイクロカーネルOSで,元々Mach(GNU Mach)ベースで作られていたが,L4ベースのHurd/L4というバージョンもある.ただし,Hurd/L4の方は活発に開発されていた感じではないらしいが.で,最近提案された新しいGNU/Hurdはケーパビリティベースのシステムになるらしく,L4.SecCoyotos(前に書いたEROSの後継OS)がマイクロカーネルの候補に挙げられているが,Wikipediaの記事によると,Coyotosが有力だとか.L4.Secは初見だったが,L4とは違って,保護されたIPCにすることでセキュリティを強化しようというプロジェクトか.

ちなみに,ケーパビリティはOSの保護モデルの一つで,Machのポートなんかもそう.資源の所有者が利用者にチケットを発行して,チケットを持ってないと,資源にアクセスさせないというやり方.もう一つ有名な保護モデルはACL(Access Control List)である.UNIXパーミッションはその簡略版で,資源(ファイル)に対して,uid/gidごとにアクセス権を定義する.つまり,ケーパビリティとACLでは,制限する主体が違う.