日本語入力環境

Plan 9には最初から日本語フォントも入っているので、日本語を読むには困らないのだが、入力する手段がない。例えば、tweetしたくても日本語が入力できなくて困ってしまう*1

数少ない日本のユーザはktrans9skkinを使っていることだろう。前者は第二版まで収録されていたDennis Ritchieのktrans*2を岡本@大阪市立大さんが拡張しているもので、後者は山梨@東工大さんがSKKクライアント/サーバをPlan 9に移植したもの。今回はktransを使えるように設定してみよう。

ktransのソースコードと辞書(SKK-JISHO.Sをコンバートしたもの)は前述のページから手に入る。

% hget -o $home/lib/ktrans-jisho http://basalt.las.osakafu-u.ac.jp/plan9/ktrans-jisho
% hget http://basalt.las.osakafu-u.ac.jp/plan9/ktrans.tgz | gunzip | tar x
% cd ktrans
% mk
% mk install

さらにKanjiというファイルを$home/bin/rcにコピーして、ログイン時に実行されるように$home/lib/profile*3を変更する。

% cp Kanji $home/bin/rc
% cd $home/lib/
% acme profile
% diff profile.orig profile
13c13,14< exec rio -i riostart

    • -

> #exec rio -i riostart
> exec Kanji

このKanjiファイルの中身は次のようになっている。pipefileというプログラムが肝なのだが、これについてはまた別の機会に改めて説明する。

#!/bin/rc

pipefile -r ktrans /dev/cons
rio -i riostart </dev/cons

ここでリブートすると、次回ログイン時からktransが使えるようになる。

Ctrl-nで日本語(ひらがな)入力モード、Ctrl-kでカタカナ入力モード、Ctrl-eで英語入力モードになる。日本語入力モードでは、SKKっぽい操作が必要になる。動詞や形容詞、例えば「動かす」を入力したい場合は、「ugoKasu」と送り仮名の先頭を大文字にする。名詞の後の助詞、例えば「私は」を入力したい場合は、「watasiHA」と助詞を大文字にする。そして、Ctrl-\*4で変換。また、Ctrl-lは無変換で確定する。

*1:仮想マシンやdrawtermを使っている場合はコピペもあり得るだろうが。

*2:オリジナルのktransは第三版で姿を消してしまった。

*3:UNIXにおける.profileだと思えばいい。Plan 9にはランレベルのような概念はないし、rioもここから起動される。

*4:Shift-spaceで行けるらしいが、Plan 9 on VMWare FusionではNGだった。