Plan9おわた

まずはこの記事「[WSJ] Windows 7に望むこと」を読んでもらおう。全然Plan9と関係ないじゃんと思っていると、こんなくだりが。

 Microsoftの研究部門は「Singularity」という独自の実験用OSを持っている。

 この種の研究の中で最も有名なのは、ベル研究所が1990年代に行ったものだ。映画の題名にちなんで「Plan 9」と呼ばれていた。Plan 9の土台となるアイデアは、UNIXに必要と考えられている以上にOSにネットワーキングサポートを組み込むというものだった。UNIXも、以前にベル研究所の研究プロジェクトとして始まったものだった。

 ベル研究所コンピュータサイエンス研究センターを運営していたウィム・スウェルデンズ氏は、Plan 9はもうプロジェクトとして活動していないが、そのアイデアの幾つかは、同研究所のエンジニアが望んでいたほど完ぺきにとは限らないものの、今日のOSに吸収されていると語る。

おいおい。

おそらく記事は実用OS(商用OS)と研究OSというコンテキストで、「Windows : Singularity = UNIX : Plan9」という図式があって、Plan9に言及したんだと思うけど。ベル研の研究活動というスコープで見れば、プロジェクトは終わったと言えるのかなぁ。

MSRのSingularityの論文はずいぶん前に読んだことがあるけど、現在はV2に向けて研究が続けられているようだ。V1の成果は「Singularity: Rethinking the Software Stack」にまとめられているみたいなので、時間ができたら読んでみたい。

で、引用記事の原文にはアクセスできるのかな? 9fansではまだ話題になってないようだけど。

ちなみに、Wim Sweldens氏はウェーブレットの分野の研究者らしい。

(追記:2008-03-10) Research Development Kit (RDK) 1.1が公開された。