2009-01-01から1年間の記事一覧

Debug hacks conference 2009

報告が遅れたけど、23日のDebug hacksサイン会conference 2009に参加してきた。 デバッグネタでこんなに人が集まるって不思議だな、というのが第一印象で、何でだろうとか顔見知りな人達と話していた。そこで面白いなと思ったのは、デバッガありきになってい…

セカンドシステム症候群

設計士が完璧さを達成したと確信するのは、それ以上付け加えるものがなくなったときではなく、それ以上取り去るものがなくなったときだ。 -- アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ 簡明こそ自然。複雑は悪魔と人間の業 -- カール・J・シンダーマン「サイエ…

クラウドOS

Google Moderatorには、Googleのエンジニアが質問に答えるAsk a Google engineerというページがある。ここでLinuxのAndrew MortonやPythonのGuido van Rossumと一緒に、UNIXやPlan9の開発者として有名なKen Thompsonが質問に答えている。将来のOS像について…

LXC (Linux Containers)

最近、LinuxのLXCで遊んでいる。Linux上にはVServerやOpenVZというコンテナ技術がすでに存在するのに、なぜLXCなのか。カーネル2.6.29でメインラインへのマージが完了しているので(残っているホットな話題の一つはチェックポイント・リスタートか)、カーネ…

Better is the enemy of good

<よりよく>することは、<よい>ことの敵である -- フォン・ブラウン これはV2ロケットの開発者にしてアポロ計画の立案者であったフォン・ブラウン氏の言葉である。クリステンセン的に読めば、「持続的イノベーション」から「破壊的イノベーション」は生ま…

Plan 9 From Outer Space …Strikes Again

なんと、映画「Plan 9 From Outer Space」の続編が作られたのだとか。その名も「Plan 9 From Outer Space …Strikes Again」。物好きはいるもんだなぁ。 BEWARE! PLAN 9 FROM OUTER SPACE STRIKES AGAIN [追記:2009-04-10] Plan9とはまったくストーリのつな…

裏・世界がわかる理系の名著

世界がわかる理系の名著 (文春新書)作者: 鎌田浩毅出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2009/02/20メディア: 新書購入: 9人 クリック: 94回この商品を含むブログ (38件) を見るソフトウェア(特にOSとかのシステムソフトウェア)に関わっている立場で、ビッグ…

union mount

とある話を聞いていて、Linuxには2.4のころから、bind mountが存在することを思い出した。ただし標準カーネルでは、union mountには対応していなくて、Unionfsやaufsを使う必要がある。Unionfsは-mm treeには入っているようだが、メインラインには入ってない…

Plan 9初心者ガイド

Michael A. Covington 2008年5月28日 訳者注 オリジナルはA Plan 9 Newbie's Guideである。著者のMichael Covington氏はUniv. of Georgiaの学生で、インターンか何かでCoraidで働いたときに書いたようだの先生で、Coraidのために書いたものだ。訳したバージ…

Linuxに勝てなかったPlan9

@ITで「Linuxに勝てなかったPlan9」という記事が掲載されている。Plan9の失敗の原因をESR氏の「The Art of Unix Programmingの一章」に求めている。引用すると、 マーケティングに熱心でなかったからとか、さまざまな理由付けが可能だが、Plan 9が普及しなか…

ふりかえり

新年最初のエントリは昨年のふりかえりからと思っていたのに、日常生活が割とバタバタしていたせいもあって、今まで書き損じてしまっていた。いまさらふりかえりと言う気分でもないので、軽い話を一つ書いてみる。と、その前に、やはり簡単に振り返ってみる…

恒温動物と計算機

我々哺乳類を含む恒温動物と計算機の類似性についてちょっと考えてみる。恒温動物と計算機、それぞれの至上命題は子孫を残すこと、計算をすること、と言えるが、どちらもその維持管理に莫大なエネルギーを要している。唐突にこんなことを書き出したのは、最…